このブログは妹もたまに読んでくれているらしい。
迂闊に書くと「お兄ちゃん、おかしい」となり兼ねない。
従って当記事は要注意案件だ。
(読んでくれてありがとう)
今日のテーマは「初恋」。
書きたいと思いながら、何となく遠慮していた話。
しかし小学生の時の他愛ないものだから、まあいいかと解禁する。
どこまで書けるかは分からない。
思いつくままに綴ってみる。
* * *
舞台は山ゆり公園。
正式名称は山ゆり児童遊園。
芝山7丁目。
実家から歩いて5分ほどの場所。
ここは僕にとって初めてのデートスポットなのだ。
小さな公園。
どこにでもある、普通の公園。
キリンの遊具があることから、きりん公園とも呼ばれる。
僕にとっては「きりん公園」の方が馴染み深い。
公園の裏には木が茂る。
ターザンごっこをしたり、秘密基地を作ったりした。
今は奥に家が沢山建っているけれど、当時はもう少し林が広かった気がする。
「当時」
小学3年生の時のことだ。
8歳の僕には、好きな人がいた。
記憶が正しければ初恋だと思う。
(うわー、恥ずかしいな)
同じクラスの子だった。
ピアノが上手で、字が綺麗で、いつも照れるように笑う。
学校で僕は彼女に消しゴムを投げてばかりだった。
小学男子は好きな子にちょっかいを出すものである。
ある日、一緒に山ゆり公園に行くことになった。
とにかくそこで、人生初のラブレターをもらった。
淡い緑色で、レースの付いた便せん。
書かれていた文字が綺麗だった。
今でも美しい字は好きだ。
字を美しく(丁寧に)書くのは大事。
それだけで魅力になる。
このベンチで一緒にその手紙を読んだ。
内容は覚えていない。
嬉しくて恥ずかしかったのだけ覚えている。
帰り道、手ぐらい繋いだのだろうか。
たぶん、繋いでいない。
(もうちょい頑張れ、あの頃の自分)
その後も特に日常は変わらなかった。
ロケット鉛筆のお尻で彼女をつついて、僕の小学生ライフは過ぎていった。
* * *
中学校に上がる段階で、その子は引っ越した。
同じ市内だが、学校は別々になった。
中学1年の時、友人たちと引っ越し後の家に一度遊びに行った。
彼女と話したのはそれが最後だった。
高校の帰り道、彼女らしき人とすれ違った。
お互いに自転車で、あっという間のことだった。
振り返ると、もういなかった。
新京成の踏切が鳴っていた。
...
今、あの子は何をしているだろうと考えてみる。
ピアノの先生になっているかもしれない。
やり手の社長になっているかもしれない。
家で子育てしていてもおかしくない。
だけれど思い出せる彼女は小学生の頃のまま。
想い出の中で時間が止まっている。
インターネットが便利になった昨今。
小中学校の同級生と再開する機会もある。
しかし、あの子とはもう二度と会うことはないだろう。
何となく、それでも確からしく分かるのである。
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迂闊に書くと「お兄ちゃん、おかしい」となり兼ねない。
従って当記事は要注意案件だ。
(読んでくれてありがとう)
今日のテーマは「初恋」。
書きたいと思いながら、何となく遠慮していた話。
しかし小学生の時の他愛ないものだから、まあいいかと解禁する。
どこまで書けるかは分からない。
思いつくままに綴ってみる。
* * *
舞台は山ゆり公園。
正式名称は山ゆり児童遊園。
芝山7丁目。
実家から歩いて5分ほどの場所。
ここは僕にとって初めてのデートスポットなのだ。
小さな公園。
どこにでもある、普通の公園。
キリンの遊具があることから、きりん公園とも呼ばれる。
僕にとっては「きりん公園」の方が馴染み深い。
公園の裏には木が茂る。
ターザンごっこをしたり、秘密基地を作ったりした。
今は奥に家が沢山建っているけれど、当時はもう少し林が広かった気がする。
「当時」
小学3年生の時のことだ。
8歳の僕には、好きな人がいた。
記憶が正しければ初恋だと思う。
(うわー、恥ずかしいな)
同じクラスの子だった。
ピアノが上手で、字が綺麗で、いつも照れるように笑う。
学校で僕は彼女に消しゴムを投げてばかりだった。
小学男子は好きな子にちょっかいを出すものである。
ある日、一緒に山ゆり公園に行くことになった。
とにかくそこで、人生初のラブレターをもらった。
淡い緑色で、レースの付いた便せん。
書かれていた文字が綺麗だった。
今でも美しい字は好きだ。
字を美しく(丁寧に)書くのは大事。
それだけで魅力になる。
このベンチで一緒にその手紙を読んだ。
内容は覚えていない。
嬉しくて恥ずかしかったのだけ覚えている。
帰り道、手ぐらい繋いだのだろうか。
たぶん、繋いでいない。
(もうちょい頑張れ、あの頃の自分)
その後も特に日常は変わらなかった。
ロケット鉛筆のお尻で彼女をつついて、僕の小学生ライフは過ぎていった。
* * *
中学校に上がる段階で、その子は引っ越した。
同じ市内だが、学校は別々になった。
中学1年の時、友人たちと引っ越し後の家に一度遊びに行った。
彼女と話したのはそれが最後だった。
高校の帰り道、彼女らしき人とすれ違った。
お互いに自転車で、あっという間のことだった。
振り返ると、もういなかった。
新京成の踏切が鳴っていた。
...
今、あの子は何をしているだろうと考えてみる。
ピアノの先生になっているかもしれない。
やり手の社長になっているかもしれない。
家で子育てしていてもおかしくない。
だけれど思い出せる彼女は小学生の頃のまま。
想い出の中で時間が止まっている。
インターネットが便利になった昨今。
小中学校の同級生と再開する機会もある。
しかし、あの子とはもう二度と会うことはないだろう。
何となく、それでも確からしく分かるのである。
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コメント
コメント一覧 (2)
お話を読み終えた後、ふ~っとあたたかい気持ちになりました。
でもまたどこかですれ違うことがあるかもしれませんよ。
こんにちは。
他愛のない昔話、読んでくださってありがとうございます。
書きながら懐かしい気持ちになりました。
確かにどこかで再開するかもしれませんね!
近所のスーパーで気づかずにすれ違っている可能性もあります。
バッタリ会えたらビックリ嬉しいです(^^)