船橋市の北端で、無農薬・有機農業に取り組む山田農場さん。
農場と、農場に集まる人たちの一年を追い駆ける「山田農場の一年」。

シリーズも1月で10回目を迎えました。
今回は「踏み込み温床」作り体験。

ナニソレ?

だと思います。
順番にご説明していきます。

山田農場の一年・一月(タイトル)

寒かったけれど、みんなで頑張りました。


「踏み込み温床」って、な~に?


農場主の山田さんはこう話します。

踏み込み温床作りは有機農業の心臓部と言える作業です。
技術も必要であり、今ではすっかり廃れて来てしまっている技術なんです。

つまり、とても大事なものだということ。
熟練された技術が必要であること。
そしてそれが失われつつあるということ。

踏み込み温床とは夏野菜の苗が育つ「ベッド」のようなもの。
苗にとって温かく快適なベッドを作ってあげる作業。
(山田さんはベッドとは言っていないけど)

夏野菜の種の発芽には、温度が必要。
でも、暖かい季節を待っていると収穫時期が短くなってしまう。
だから寒い冬から(早くから)育てるために「温かい場所」が必要。

多くの農家さんでは電気を使います。
しかし、山田農場さんでは自然のものを使って温床を作ります。

落ち葉、ワラ、米ぬか、おから、残り野菜、牛糞。
これらが発酵するときに出る「熱」を使って、温かいベッドを作る。
自然界の循環を利用します。

温床は40℃にもなります。
だいたいお風呂くらいの温度。
あったかいですね。

とまあ、前説明はこのくらいにして。
実際にどんな作業か、写真で見てみます。


さあ、みんなで踏んでみよう!


ここから踏み込み温床づくりスタート。
有志で体験希望の方が集まりました。
多くは山田農場の常連さんたち。

農場にとっては人手が増えて助かり、
参加者は貴重な体験ができる。
素晴らしい仕組みです。

山田農場|踏み込み温床作り-13

材料の一部、おからと落ち葉。

山田農場|踏み込み温床作り-1

まずはワラで囲いを作るところから。
温床の大きさは1.5m×7mほど。
小さな温泉旅館の湯船くらいのサイズ感。

山田農場|踏み込み温床作り-2

かなりホコリが出るのでマスク必須。

山田農場|踏み込み温床作り-3

第一段階終了。

あとはひたすら材料を重ねては踏みます。
落ち葉、米ぬか、踏んで...
落ち葉、おから、牛糞、落ち葉、米ぬか、踏んで..
何十層、百層以上にもなります。

山田農場|踏み込み温床作り-4

山田さんが撒いているのは米ぬか。

山田農場|踏み込み温床作り-5

小さな子もしっかりお手伝い。
がんばりました。

山田農場|踏み込み温床作り-7

残り野菜も有効活用。

山田農場|踏み込み温床作り-11

ふみ、ふみ、ふみ、ふみ...

列になって温床を踏み歩きます。
この様子が妙に可愛らしく思えてしまった。
(農家さんにとっては、大変な作業です)

山田農場|踏み込み温床作り-9

0歳の赤ちゃんもお母さんに抱っこされて、
ふみ、ふみ、ふみ、ふみ。


(動画が表示されない場合はこちらをクリックください)

動画もどうぞ。
ふみ、ふみ、ふみ、ふみ。

山田農場|踏み込み温床作り-8

僕もふみふみしました。
ふみ、ふみ、ふみ、ふみ。

山田農場|踏み込み温床作り-12

2時間ほどでここまで来ました。
山ほど落ち葉を使っているのに、まだ完成に至らず。

あっ、ちなみになぜ踏むかと言えば。
踏み込むことで空気を追い出し、良好な発酵環境を作るためです。

決して楽しいから踏んでいる訳ではありません。
あしからず。

後日情報によれば、
みんなで踏んだ温床は無事40℃に到達。
大・成・功、です。


その後はお土産の冬野菜収穫タイム


温床作りの後は冬野菜の収穫。
子供たちが(大人も?)一番輝く時。

山田農場|冬野菜の収穫-1

青空、北風、やわらかな日差し。
のどかな景色。

山田農場|冬野菜の収穫-3

スタッフさんが野菜の出来を味見中。

山田農場|冬野菜の収穫-5

ちっちゃい子が紙袋で遊んでいます。

山田農場|冬野菜の収穫-6
 
美味しそうな株を選びます。

赤い水菜

僕もお野菜、少し分けて頂きました。
ちょっと珍しい赤い水菜。

ゆずと生姜でドレッシングを作り、
大根と一緒にサラダで食べました。
美味しかったなぁ。


山田農場、目指せ訪問500人!


山田農場さん。
今年は500人の方の訪問が目標だそうです。

気軽に有機農業(の一部)を体験したり、
野菜を収穫して食べて頂いたり。

より地域に開かれた農場を目指されています。
今回の温床作りもその取組の一つ。

農場で様々な興味深い発見ができたり、
沢山の地域の人に出会うことができます。
(これは僕個人の感想ですが)

情報は主にFacebookページで発信されています。
ページはFacebookをやっていない方でも閲覧可能です。

スタッフさんは良い方ばかり。
小さなお子様連れでも安心です。
(ご訪問の際は事前にご連絡を)

僕です。

おいしくて、つよくなる。
農場に遊びに来てみませんか?