【まえがき】

読者さんから情報をお寄せ頂き、訪問した喫茶店です。
店舗は三山央町(みやまなかまち)商店街にあります。
この商店街は船橋市の最南東、習志野市との境に位置します。
商店街のwebサイトがお洒落)

色んなものがあって、不思議な感じのするお店でした。 
オーナーさんのお名前が自分と同じ「安藤」さんなのも縁深いなと。
教えて頂かなければ恐らく一生出会わなかったであろう場所。 

* * * 

けやき通り

今回訪れたのは三山央町商店街。
クリーニング店、肉屋、本屋、弁当屋。
緑が気持ち良い通りに、お店がゆったりと並ぶ。

ソルシーエルさん外観
 
今日の目的地はカフェ&ギャルリ、「ソルシエール」さん。
この場所で三十年以上続く老舗。

看板

ソルシエールはフランス語で魔女の意味。
とにかく魔女が好きで、店名にしたのだとか。
年季の入った看板が、お店の歴史を静かに物語る。

ソルシエールさん店内

ヨーロピアンテイストの喫茶店。
ただ、あちこちに色々なものが置いてあって、不思議な雰囲気。

 安藤しげ子さん3

オーナーの安藤しげ子さん。
ここは思い描いていた「こんなお店があったらいいな」を形にした空間だそう。
安藤さんの「好き」がいっぱい詰まっている。

鹿山正樹さんの彫金アクセサリー1

鹿山正樹(かやま・まさき)さんの彫金アクセサリーもその一つ。
ひと目で惚れ込み、開店当初から置いているそうだ。
全て買うことができる。

鹿山正樹さんの彫金アクセサリー2

78歳のベテランによる手作り。
アンティークのような鈍い輝きを持ち、細部まで手が込んでいる。
遠くからも作品を見に来る人がいると言う。

鹿山正樹さんの彫金アクセサリー3
 
「どれも世界に一つだけの作品なの。素敵でしょ?」 

と、嬉しそうに安藤さん。 

ジャワ更紗1
 
「これも見てみて。ジャワ更紗(さらさ)って言うの。ウチは服の仕立てもやっているんですよ。」 

安藤さんがインドネシアに生地を買い付けに行き、オーダー会をお店で開いている。
年に100着から150着の注文がある。

ジャワ更紗2
 
植物や生き物をモチーフにした手染め(ろうけつ染め)の生地。
柄の豊富さと発色の良さは世界一とのお話。

安藤しげ子さん1
(アクセサリーは先の彫金作品)

「私が着てるのもジャワ更紗。あんまり見たことないでしょ?」

カフェなのにアクセサリーショップで、洋服屋。
それがソルシエールさん。

ジャワ更紗の絵
 
壁にかけられたのは絵画ではなく、ジャワ更紗の生地を格子状に並べたもの。
柄を見ていて、日本の着物にどこか通じるものがあるように感じた。

オスパールさんんおコーヒー

もちろんコーヒー豆も販売(埼玉のオスパールさんからの仕入れ)。 
昔から、自分が応援したい国の豆を選んで買い付け。 
フェアトレード日本でメジャーになる前から、それを実践されて来たのだ。 

コーヒー
 
そんなコーヒーを一杯頂く。
きりっとした酸味のブレンドだった。
(僕はコーヒーには詳しくない)

スタッフの寺田さん

せっかくなのでランチもお世話になる。
作ってくださったのはスタッフの寺田さん。
メニューはサンドイッチと、パンと、パスタ。

木の子と梅のパスタ
 
木の子と梅の和風スパゲッティ。 
海苔がもりもり、気前が良い
ほっとする味。ごちそうさまでした。

20年記念誌
 
お店の二十周年記念本も見せて頂いた。
ライブや展示会、とにかく好きなことは何でもやって来たと言う。
「ウチはお客さんに恵まれたわね」と、しみじみ。

安藤しげ子さん2

「この店、どんな感じだった?」

帰り際に安藤さんが尋ねた。

「不思議な場所ですね。でも、居心地が良いです。」
 
僕は答えた。 

* * * 

◆カフェ&ギャルリ  ソルシエール(Cafe et Galerie Sorciere)

・住所 船橋市三山7-12-8
・営業 11:00~19:00(日祝休)
・電話 047-476-0627
web
・ほか  駐車場1台あり/喫煙可