2017年1月1日。
キタナラ子ども食堂で、
地元の子どもたちと伊達巻を作った。
会場は船橋市北習志野のカフェ・ウフさん。 

ウフさんの子ども食堂、
近所でちょっとした評判になっているそうだ。

先月12月の来客数は70人。
店内は約8席だから、盛況ぶりは推して知られる。
(子どもの食事代は一切無料)

改めて子ども食堂とは-

もとは子どもの貧困・孤食の解決策の一つとして東京で始まった取り組み。
寄付や無料の食材を主に用い、子どもたち(親子)に安価または無料で食事を提供するもの。
社会現象とも言われ、全国で広がっている。

福祉的な側面もあるが、
「みんなで食卓を囲もう」が基本。
誰が、いつ来ても良い場所だと思う。

その一つ、ウフさんのキタナラ子ども食堂は
毎月ゾロ目の日に開かれている。

11月は11日。
12月は12日。
1月は1日...

えっ、1月1日もやるの?
と思って聞いてみたら、やりますと。

何かお正月っぽいことを子どもたちとできたらいいねと、
オーナーの伊藤さんと話していた。

それで決まったのが伊達巻づくり。
自分で作るおせちのおいしさを知ってほしいと思った。


※撮影の際は親御さんに確認を取っています


野菜いっぱいのおせちをみんなで


キタナラ子ども食堂20170101-6

最近は5時でも真っ暗。
元日からお客さんは来るかな...
と思ったけれど、20人ほどの方がいらした。
ゾロ目の日を楽しみにしている常連さんが多いみたい。

キタナラ子ども食堂20170101-3

山田農場
さんの無農薬野菜をたっぷり使った彩り豊かなおせち。

キタナラ子ども食堂20170101-7

楽しそう。
こういうお正月も良いじゃない。

キタナラ子ども食堂20170101-5

寒いよねえ。
よし、子どもも集まったから伊達巻を作ろう。


伊達巻づくり、はじめます



キタナラ子ども食堂20170101-2

はい、じゃあ始めます。
先生は、わたしです。
気持ちを込めて、材料を混ぜましょ。

キタナラ子ども食堂20170101-8

たまご割りたいひとー!

「はーい!」

お砂糖入れるひとー!

「はーい!」

お兄さんのこと好きなひとー!

「しーん......」

みんなかわいいなあ。

キタナラ子ども食堂20170101-9

一生懸命、取り組んでくれました。

キタナラ子ども食堂20170101

おいしいは、たのしいんだよね。
僕が一番楽しんでいたように思う。

...

ふと、こんなことを考える。
一緒に伊達巻を作った女の子が、
30年後に世界的に有名なシェフになったとして。
彼女はインタビューでこう答えるのである。

「私が子どもの頃、実家のそばに小さなカフェがあって。5歳の時かな。お正月にそこで近所のお兄さんと伊達巻を作ったんです。思えばそれが私と料理の出会いでした。それから料理に興味を持ち始めたんですよね。あの伊達巻があったから、今の私がある。お兄さんありがとうって、つらい時はいつも思い出しています」

記事を読みながら、ほろりと涙が落ちる。
伊達巻を作って良かったなとしみじみ思う。
(以上、新年の妄想おしまい)

...

生地が混ざったら、あとはオーナーの伊藤さんに焼いてもらう。
そして神技の「巻き」で仕上げていただく。
くるくるっと、あっという間にできちゃう。

キタナラ子ども食堂20170101-10

できあがり!

「ケーキみたい~」

という声があちこちから聞こえてくる。
焼きたてはふわふわで、
ほんとうにケーキみたいだ。
(持参したレシピがやや甘めだった)

あっという間に売り切れ。
頑張って作った伊達巻、
おいしかったよね。

キタナラ子ども食堂20170101-4

こんな温かい場面に出会えるのも、子ども食堂ならでは。
ぽっかり三日月が浮かんでいた。
 
ポケットぱんぱんにお土産のお菓子を詰め込む男の子を見て、
ああ可愛いなあと、また思うのでした。

* * *

カフェウフさんの子ども食堂。
毎月ゾロ目の日に開催です。
(2月は2日17:00から/節分祭だそう)

問い合わせ先は以下です。
ご興味ある方は聞いてみてください。

・住所 船橋市習志野台5-7-16
・電話 047-462-1360(9:30~21:00)
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料理と子どもと始まった2017年。
今年も子ども食堂には、多く足を運びたいな。