夕飯、今日は外で食べようかな。
 
そう思った時に有難いのが近所のお店。
家から歩いて5分。
この日は北本町のunLOC(アンロック)さんへ行くことにした。

今、unLOCでは料理人の齊藤摩多以(さいとう・またい)さんが厨房に立っている。
漁港の「お魚捌き方教室」で講師をされているあの方。
海外で寿司を握り、ホテルでも料理長を務めた多彩な経歴を持つ料理人。

現時点で公に摩多以さんの料理を頂けるのはunLOCだけ
魚に自信ありのオーナーシェフ西内さんと和食ひとすじの摩多以さん。
個性の異なる二人の料理人が自慢の料理を振る舞ってくださる。
(摩多以さんがいらっしゃるのは週3日ほど) 

齊藤摩多以さん(unLOC)

unLOCのキッチンに摩多以さん。
白い料理着も良いが、黒服も格好いい。

さて、何を食べよう。 
ここは毎日メニューが変わる。
魚の仕入れ状況は毎朝違う。

「今日は何が美味しいですか?」

二人の料理人に訊いてみた。

「そうだなぁ、じゃあ“おまかせ”でいいかな?」

“おまかせ”。
大人な頼み方だ。
何が出てくるかも、値段も分からない。
よし、それで。

(わー、頼んじゃったよー…)

内心ドキドキ。
初めての“おまかせ”。

齊藤摩多以さん(unLOC②)

出てきたのはとても美しい、魚づくしのコース。
味つけも非常に上品。

クエの皮ぽん酢

九絵(クエ)の皮ぽん酢。
こりっとした歯ごたえがいい。
クエは高級魚らしいが、ここでは普通に出てくる。

刺身五点盛り

サラダに続いて旬の刺身5点盛り。
クエ、タチウオ、ヒラマサ、マコガレイ、スズキ。
普段なかなか出会えない魚も多い。
銀色にピカピカ光っているのが太刀魚(タチウオ)。

マコガレイ

真子鰈(マコガレイ)。
身が綺麗。

「摩多以さんの料理は立体的なんですよ。」

と、西内さん。
料理を目にし、その意味が少し分かった。 

カマスの梅しそ焼きとヤングコーンのグリル

カマスの梅肉しそ焼き。
ヤングコーンと紫アスパラのグリル。 
コーン、わらかくてほくほく。

メバルの唐揚げ
 
メバルの唐揚げ。一匹まるごと。
上品なダシにつけて。
二度揚げされていて、骨まで食べられる。 
頭も尾も全部頂いた。

この辺りで満腹に。
あと一品出てくる予定ながらここでストップ。
失礼かもしれないが、満腹では味がわからなくなってしまう。
それは申し訳ない。



おいしかったなー。食べた食べた。 
お会計、結構行くだろうな。
“おまかせ”で頼んだからには覚悟しなければならない。

「◯◯◯◯円です」

え…。
そんなに安いの?
お世辞ではなく、本当にそう思った。 
(嘘だと感じたら一度ぜひお店へ)

手間をかけて作られた料理、これだけ食べている。
お酒も二杯だが飲んだ。
なのに予想の3分の2以下の金額だった。
お値段以上の満足感。

普段コースは頼まないけれど、いろいろ食べたい時ならここはコースの方がいいかもしれない。
メニューには載っていないものもあるみたいだし。

お腹いっぱい。
摩多以さんの料理も頂けた。
ごちそうさまでした。

※unLOC:船橋市北本町1-4-4/(TEL)047-421-5560水日休/ランチあり