久しぶりに夏見台の喫茶いずみさんを訪ねた。

マスター伊藤さんの相変わらずのコーヒーへの情熱。

喫茶いずみのマスター伊藤さん

「神が…コーヒーの神が!」

と。油断するとすぐお話についていけなくなる。

さておき。
年末に“店内で蓄音機ライブをやる”と聞いたのを思い出し、伺ってみた。

「伊藤さん。もう蓄音機、動かさないんですか?」 

目をきらっとさせて伊藤さん。 

「ふふふ。安藤くん、聴いてみる~?」 

伊藤さんが近づいて行ったのは店内に置いてあったタンスのような木の箱。
箱の上を開けると。

蓄音機①

針が出てきた。

「SP版じゃないとダメなんだよねえ。江利チエミのテネシーワルツなんか最高なんだけどねえ。一万五千円出せば手に入るんだけど…ふふふ。」 

とても楽しそう。

蓄音機②

箱の一番下の部分がスピーカーになっている。
棚の部分には年季の入ったレコードのジャケットが見える。

「んじゃ、流しますね~。」

伊藤さんが中から一枚を選んでかけてくださった。 

初めて蓄音機で聴くレコード。
英語の曲だった。
 
ガサガサした中に、どこか懐かしい感じがする。 
古いモノクロ映画でも観ているかのような。
美しい音ではないかもしれないが、味がある。 

静かに演奏が終わった。

この蓄音機。
無期限で喫茶いずみさんに置いてあるそう。
お願いすれば、蓄音機で音楽をかけてくれるかも。 
(お店で訊いてくださいね)

台湾の珈琲

音楽を聴き終えて急いで飲み干したオススメの台湾コーヒー。
あとで知ったその値段、一杯880円。 
もう少し味わって飲めば良かったなと。

上質なコーヒーと蓄音機の音。
良い時間だった。