毎朝走っていると、いろいろな人に出会う。

柴犬を連れて散歩する小学生の兄妹。
自転車で市場へ買い出しに行く焼鳥屋のマスター。
家の前を掃除する工務店のお母さん。
公園で「気功」に取り組むおじいさん。

船中野球部もその一人(一集団)。

「船中(ふなちゅう)」とは船橋中学校のこと。
ウチから一番近い中学校。
母校の芝山中が一学年3クラスなのに対し、船中は今も一学年で9~11クラスを数える。

船橋中学校・正門
 
船中の野球部。
朝7時過ぎに海老川から学校の方へ走って行くのをたまに見かける。
野球部?と訊いたわけではないが、クリクリの坊主頭にそれらしき服装だから間違いない。

三十人ほどがぞろぞろ列をなして走る。
13歳~14歳らしく、じゃれるように冗談を飛ばしている様子が微笑ましい。

タイミングが合い、彼らの後ろについて走ることもある。
こっそり「負けないぞ」と思う31歳。
自分の存在に気づくと、「おはようございまーす!」と元気に声をかけてくれる。

さてこの野球部。
ちょっと変わった行動を取りながら走る。

手には白いビニール袋を持っている。
ゴミを見つけては拾い上げ、袋に入れてまた走る。

彼らはゴミ拾いをしながら走っているのだ。
競い合うように袋をいっぱいにしていく。 
中には骨の飛び出たビニール傘をもっている子もいる。 

先生に言われてやっているのかもしれない。
代々伝わる伝統なのかもしれない。

「偉い」と言うと安っぽく聞こえてしまうが。
何にしても、素晴らしいと思う。
彼らに出会うと朝から清々しい気持ちになる。 

走って出会う様々な場面。
これもまた、朝ランの楽しみの一つ。