4つ下の弟に子どもが産まれた。

兄弟四人で初めての子ども。
そりゃ居ても立ってもいられない。
出産翌日、西船橋の病院へ急いだ。

分かってはいたが、早く着き過ぎた。
受付の警備員さんに「3時まで待ってください」と言われ。
誰もいないフロアに一人腰掛けて待つ。

時間になり、弟の奥さんが入院している部屋へ向かう。
なぜか緊張してしまい、消毒用アルコールを必要以上に手にもみ込む。

そうこうしている間に弟の奥さんが授乳を終えて下からやって来た。
どうやら赤ちゃんは下にいるようだ。
(当たり前のことなのに気が急いて気付かなかった)

階段を降り、赤ちゃんを探す。
「安藤◯◯新生児様」の札をすぐに見つけた。

姪っ子
 
ガラス越しの対面。
女の子。
よく眠っている。
かわいい…。

友人の赤ちゃんや子どもも勿論かわいい。
それでも自分と血がつながっていると思うと、その可愛さは格別。

目が大きくて、口も少し大きい。
弟に似ているなと思った。 

時々ぴくっと動く。
起きそうで起きない。
目を開けてくれればいいのに…
大きな目は絶対にチャームポイントになるはず。
さらに、どちらに似ても色白だ。
間違いない。美人になる。

そのうち弟の奥さん、奥さんのお母さんとおばあちゃんが来た。 
弟も一緒だった。

「おめでとう」

弟は照れくさそうだった。

「名前は決まってるの?」

訊いてみた。
その名前は僕がいつかの時のために考えていた名前と同じだった。
でも、漢字は違う。
兄弟だから思考回路が似ているのだろうか。
いずれにせよ、いい名前だと思う。

弟はあまりしゃべらない。
感情もほとんど表に出さない。
(家族の間でだけのことだろうが)

我が子を覗きこむ弟

じっと我が子を覗きこむ弟。
言葉は無くても、嬉しさが伝わってくる。

そうか、父親になったんだ。

そして僕は伯父さんになった。
母はおばあちゃんになった。
初孫ができて、きっと母は自分よりずっとずっと嬉しいのだろう。

お祝いはどうしよう。
お年玉はどうしよう。
考え出すとワクワクする。

ひとまず。
赤ちゃんもお母さんも健康でよかった。 

おめでとう。