自分は品(ひん)が無いなと、しばしば思う。


食べていても、話していても。
歩いていても、ただ立つ姿にすら品の漂う人がいる。 

「品」とは何か、考えてみた。

* * *

品のある人。
ぱっと何人か思い浮かぶ。

その方々に共通するもの。


「相手を不快にさせない気遣い」
を常に持っていること。

「不快」という表現は強すぎるかもしれない。
それはお互いが心地よくあるための気遣い。

育ちも価値観もみんな違うから、「あれ?」と思う場面は案外多いもの。
(その“違い”が良くもあるのだが。)

もちろん見た目(外見)もある。
清潔な身だしなみ。 
場に相応しい格好。 


それ以上に振る舞いが大きい。
挨拶。
言葉遣い。
テーブルマナー。
姿勢。
話し方、聴き方。

挙げればキリがない。
相手の目に触れる部分、相手に関わる部分の全て。
「お互いが心地よく居るための気遣い」が大事だと思う。 

その気遣いが身に付いていて、自然とできる人が
「品」のある人だと思う。

意識し続けているからこそ、できるのだろう。 
意識しなければきっといつまでもできない。
ちょっとの差が、大きな違いになる。


品のある人はまた、みな謙虚でもある。 
年上年下ではなく、目の前の相手を尊重する。
成果を上げていたり、質の高いサービスを提供しているのに、それを誇示しない。
すごいことを、当たり前のこととして行う。行い続ける。
謙虚さもまた、「品」のヒミツなのだろう。 
 
強すぎる自己主張は品ではない。
品とはひとが、はたと感じるもの。

民宿から見た夕陽

品のある人。
いっしょにいて気持ちいい。
安心できる。


30歳を過ぎて。
品の無い自分。
見習わねばと思った。 


ごはんつぶを口元に付けている場合ではない。