1杯880円のコーヒー。

マクドナルドで100円の珈琲が飲める時代。

決して安くない。

東京ならいざしらず。
船橋の、それもちょっとはずれたところで
1杯1,000円近くするコーヒーを出すお店。

喫茶いずみさん。

大人のプリン

噂の1杯880円のコーヒー。

その名は「コピ・ルアク」。

呪文のような名前のコーヒー。

お店のページで「ジャコウネコのコーヒー」と紹介されていたものの、
なんのことやらさっぱり。

猫の珈琲?



調べて納得。

ジャコウネコの糞から採ったコーヒー豆。

コーヒーの実を食べるジャコウネコ。
果肉だけが体に吸収され、消化されなかった種子(豆)は糞といっしょに出てくる。
その糞をコーヒー農家が集め、中から豆を取り出し、綺麗に洗浄・乾燥させる。
(清潔に処理されています)

そうしてできたのが「コピ・ルアク」
インドネシア語で、コピ(コーヒー)・ルアク(マレージャコウネコ)。
猫の珈琲。

真っ黒に日焼けした現地のコーヒー農家さんが、
汗をかきながら腰をかがめてフン(宝)を集める姿が思い浮かぶ。

生産に手間ヒマかかる希少なものだから、当然高い。
それでも敢えてメニューに出す。

伊藤拓司

マスターの伊藤さんはコーヒーが大好きだから出す。

それは戦略云々よりも、コーヒーが好きで仕方ないからだと思う。
面白いもの・美味しいものをコーヒー好きのひとに飲んでほしいから出す。
ご本人がいいと思われたものを、適正価格で提供している印象。

お店にもコーヒーが好きで仕方ないひとが集まる。
驚くほどゆったりした時間が流れている。
価格競争の世界から遠く離れたところで。

独自のやり方をとことん追求する。
コアなファンが少しずつ増えていく。
誰かにとっての「代わりの効かない」場所になる。 
ここにしかない味がある。


伊藤さんのコーヒーへの情熱は会って話してみればわかる。

「僕はコーヒーの神に仕えているんです。」

そうおっしゃる伊藤さん。

1杯880円の「コピ・ルアク」。

気になるなぁ。

* * *
 
この喫茶いずみさんの珈琲。
実は別の場所でも飲める。

正確に言えば、ココの豆を使っているお店がほかにある。 

大人のソフトクリーム(いちご)

ソフトクリームのお店、まるふく農場さん。
珈琲は脇役のように思えるけれど、ハンドドリップで淹れてくださる。
今なら人気の「いちご牛乳」といっしょにどうぞ。 

* * *

驚いたことに-

この記事を書いているちょうどそのとき、
喫茶いずみの伊藤さんが事務所にお越しくださった。

「ドンドンドン!!」

勢いよくノックされるドア。

直火焼きアーモンド

道に迷いながら、お土産の直火焼きアーモンドを持ってきてくださった。

私が伊藤さんのことを思い浮かべながら書いていたときに、
伊藤さんも私のことを考えながらバイクを走らせておられたのだ。

すごい偶然。
不思議な地元の縁。

はたまた、珈琲の神のイタズラなのかもしれない。




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