習志野市の袖ヶ浦ショッピングセンターを訪ねた。
私が住む芝山と同じく、
昔ながらの団地と向かい合うようにして商店街が作られている。
団地住民の高齢化が進んでいるところも似ている。
商店街の利用者にもお年を召された方が目立つ。
(平日のお昼ということもあり)
シャッターを下ろしている店が少なくない。
以前はもっとにぎわっていたのだろうか…
そう考えるにつけ、寂しさがこみあげてくる。
この商店街のなかに今日の目的地、小さな図書館がある。
NPO情報ステーションが運営する袖ヶ浦図書館。
市営ではなく民営。
お仕事引退後、ここで図書館ボランティアを始められた工藤さん。
商店街と図書館について伺ってみた。
図書館も商店街も、利用者層は65歳以上がメイン。
買い物をして、ふらっと図書館に寄る方が多いとか。
私が行ったときも、おばあちゃんが新聞を読み、おじいちゃんがお茶をすすっていた。
それは「いつもの」風景のように思えた。
本を借りるだけではなくて、ただ話にくる方も多いそう。
「この辺は高齢者の一人住まいが多いんだ。
家にいるよりも誰かと話している方が楽しいからね。」
図書館が「行けば知ってる誰かに会える場所」になっている。
少なくとも工藤さんは月曜から土曜日まで、毎日いらっしゃる。
「ボランティアを始めてさ、ずいぶん近所の知り合いが増えたよ。」
袖ヶ浦図書館は、今まで訪れたどの民間図書館よりもあたたかい気がした。
それは利用者さんが淹れてくださった、砂糖とミルクがたっぷり入ったコーヒーのせいじゃない。
ボランティアと利用者・利用者同士のコミュニケーションが成り立っているから。
「世間話をしに図書館に来るのもいいじゃない。」
自らブックカバーをかける利用者さんの手が語っているようだった。
ときに居合わせた利用者さんが揃って銭湯に行くこともあるとのこと。
なんだか光景が思い浮かんでなごむ。
壁に貼られた写真もある利用者さんが撮ったもの。
図書館を使うひとが、自由に図書館をデザインしていく。
本来は業務用のパソコン。
あるときは高齢者同士のパソコン教室の練習台に。
ボランティアさんと利用者さんのアイデアで、図書館の使われ方が広がっていく。
…興味深い。
オープンから2年弱。
袖ヶ浦図書館は団地に住むひとにとって「居場所」になりつつある。
少なくとも私が今日会った方々にとっては大切な場所になっている。
お話くださったボランティアの工藤さん。
嬉しそうな顔でこう語ってくださった。
「俺はさ。役に立っているということが嬉しい。嬉しいんだよ。」
図書館の主(ぬし)のこのひとことが、心に残った。
(インタビュー詳細は新聞『図書館生活』の次号にてご紹介します)
ツイート
http://blog.livedoor.jp/ando_shinsaku/archives/4356709.html
私が住む芝山と同じく、
昔ながらの団地と向かい合うようにして商店街が作られている。
団地住民の高齢化が進んでいるところも似ている。
商店街の利用者にもお年を召された方が目立つ。
(平日のお昼ということもあり)
シャッターを下ろしている店が少なくない。
以前はもっとにぎわっていたのだろうか…
そう考えるにつけ、寂しさがこみあげてくる。
この商店街のなかに今日の目的地、小さな図書館がある。
NPO情報ステーションが運営する袖ヶ浦図書館。
市営ではなく民営。
お仕事引退後、ここで図書館ボランティアを始められた工藤さん。
商店街と図書館について伺ってみた。
図書館も商店街も、利用者層は65歳以上がメイン。
買い物をして、ふらっと図書館に寄る方が多いとか。
私が行ったときも、おばあちゃんが新聞を読み、おじいちゃんがお茶をすすっていた。
それは「いつもの」風景のように思えた。
本を借りるだけではなくて、ただ話にくる方も多いそう。
「この辺は高齢者の一人住まいが多いんだ。
家にいるよりも誰かと話している方が楽しいからね。」
図書館が「行けば知ってる誰かに会える場所」になっている。
少なくとも工藤さんは月曜から土曜日まで、毎日いらっしゃる。
「ボランティアを始めてさ、ずいぶん近所の知り合いが増えたよ。」
袖ヶ浦図書館は、今まで訪れたどの民間図書館よりもあたたかい気がした。
それは利用者さんが淹れてくださった、砂糖とミルクがたっぷり入ったコーヒーのせいじゃない。
ボランティアと利用者・利用者同士のコミュニケーションが成り立っているから。
「世間話をしに図書館に来るのもいいじゃない。」
自らブックカバーをかける利用者さんの手が語っているようだった。
ときに居合わせた利用者さんが揃って銭湯に行くこともあるとのこと。
なんだか光景が思い浮かんでなごむ。
壁に貼られた写真もある利用者さんが撮ったもの。
図書館を使うひとが、自由に図書館をデザインしていく。
本来は業務用のパソコン。
あるときは高齢者同士のパソコン教室の練習台に。
ボランティアさんと利用者さんのアイデアで、図書館の使われ方が広がっていく。
…興味深い。
オープンから2年弱。
袖ヶ浦図書館は団地に住むひとにとって「居場所」になりつつある。
少なくとも私が今日会った方々にとっては大切な場所になっている。
お話くださったボランティアの工藤さん。
嬉しそうな顔でこう語ってくださった。
「俺はさ。役に立っているということが嬉しい。嬉しいんだよ。」
図書館の主(ぬし)のこのひとことが、心に残った。
(インタビュー詳細は新聞『図書館生活』の次号にてご紹介します)
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