坂本光司氏の本。
大ファンです!!!

去年出逢った作家さんの中でもNo.1!(本業は大学の経営学教授)
「もの書きスタイル」の一つ理想形です。
淡々と紡がれる言葉の随所に、溢れんばかりの情熱と愛が織り込まれています。
何度読んでも新しい感動がある。

経営者のみならず、全ての働く人に読んで頂きたいです。
字も大きく行間も広いので、すいすいページが進みます。

まずは書籍のご紹介。



日本でいちばん大切にしたい会社
 


日本でいちばん大切にしたい会社 2
 



 

ほか多数ありますが、私が読んだのは以上の3冊。
主張やとりあげる企業の基準は一貫しているので、どれを読んでもハズレはないと思います。
また、

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坂本氏の経営哲学のエッセンスは以下の通りです。

①社員の幸福が第一。
②外部環境のせいにしない。
③誰もやりたがらないけど、本当に必要とされることをする。
④社員を信じぬく

①社員の幸福が第一

坂本氏が仰る経営上の優先順位は
1.社員の幸せ 2.下請け(関係会社)の幸せ 3.お客様の幸せ 4.株主の幸せ。

はじめはエッ!?と感じる順番です。
「仕事はお客様のニーズからはじめるべし」と考えている自分にとって、
経営とは何かを考え直させてくれる問いでもあります。

今は(ほぼ)個人。
しかし従業員を雇えば新たな責任が生じます。

社員が不満を持っていては、最高の顧客サービスは提供できない
どこかで妥協したり甘えたりする
不安があれば保身に走る

ハッとさせられます。
社長との関係しかり。
身内すら大切にできない人間に、心からお客様のことを考えることはできません

具体的には、「さん」付で呼ぶ風土、若手が意見を言える雰囲気、
70歳定年、有給の消化率UP、残業禁止、死亡退職金完備…
本人だけではなく、その家族を含めた幸せを真剣に想ってあげられることです。
社員はコストでもない。ましてや会社のモノではない。

友人と話していても「会社に大切にされているんだなぁ」と感じる人は
楽しそうに仕事の話をします。イキイキしてる。
決して忙しいとは言いません。
転職を考えていてもすごく前向き。
「悩むより考え、動く」スタンスです。

②外部環境のせいにしない

業績が奮わないとき、中小企業はこんなことを理由に挙げると書かれています。
「景気・行政の悪化」「規模の小ささ」「業種の恵まれなさ」「ロケーションの悪さ」「大企業・大型店の進出」。
氏は全て「言い訳」だと一刀両断されます。

どの業界にも共通数バックグラウンド。
人のせいにしていては、すべきことや課題を見失います。
状況は分かった。では何をするか?が問題です。

いつの時代も必ず好調な企業が存在します。
地域においても同じです。自分はそのような会社・経営者から何を学ぶか。
「文句を言う暇があるなら話を聞け!」…ハイ!

③誰もやりたがらないけど、本当に必要とされることをする。

本では福祉や介護が挙げられていました。
短期的には売上が立ちにくく、見通しも難しい分野だと思います。
しかし、ニーズはますます増えています。

あらゆる分野に、満たされていないニーズがあるはずです。
なぜならば、誰もやらないからです。
多くの場合、「しかたないか…」とお客様は諦めます。
本当に必要なものが届いていません。

そこに気づけるか。話が聴けるか。行動できるか。-これこそが差別化に他なりません。
できなかったことができるようになった時のお客様の感動!!
自分たちにしかできないことをせねば!

④社員を信じぬく

タイムカード廃止やノー残業の社風。
これは社員を信用していなければできません。
命令するのではなく、一人ひとりに任せる。

不信に思う相手とどうしていい仕事ができるでしょう?
また、疑いの気持ちは必ずどこかで伝わります。
逆も然り。
頼りにされ、役に立っている!と実感できれば、もっと上を目指します。
決して手など抜きません。怠け心は起きない。
100%社員を信じぬくところに100%の仕事あり。
目先の利益だけに囚われていては為し得ません。

一緒に働く仲間を心から信じること。

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これでも書きたいことの1割未満です。
止まらなくなります。
経営のオススメ本を1つ選ぶなら、間違いなくこのシリーズ。
「次は何を読もうかなぁ」と迷っておられる方には絶対コレです!