近所を歩いていて、足が止まる。 
サザンカが見事に咲いていた。

色数が少なくなる冬景色の中で、ひときわ目を惹く。
これはとても立派な木で、3メートルくらいある。

サザンカ②
 
船橋市の木でもあるサザンカ。

サザンカ

和の趣を持ち、どこか控えめなところが美しい。

意識して歩いてみると、いろんなところに咲いている。
見ようとすれば見える。
見ようとしなければ見えない。

サザンカ・赤

スタンダードな赤。

サザンカ・白_01

僕は白が一番好きだ。
これは紫が入った比較的レアな品種。

* * *

ちょっと脱線。

サザンカは漢字で書くと「山茶花」。

小学生のとき、文房具屋で買った習字の筆が「山茶花」という名前だった。
当時は「やまちゃか」だと思っていた。

山茶花を一文字ずつ音読みにしてみる。 

山…サン
茶…サ
花…カ

つなげると「サンサカ」。 
昔はそう呼ばれていたらしいが、時を経て「サザンカ」になったらしい。 
なるほど。

サザンカ③

山茶花は花びらが一枚ずつ散る。
花が似ている椿はボタッと落ちるから、ここが違う。

そう言えば、古くから日本にある花は「散る」ものが多い。
桜も梅もそうだ。
西洋の花は「しおれる」イメージが強い。

はらりはらり散る花びらを美しいと思う。
それもまた、日本人的な感覚なのかもしれない。



さざんか さざんか さいたみち

子どもの頃に習った歌を何となく思い出してみたりする。