日本では、言われるほど急激には広がらない!!

これが今回の結論です。
何故そう考えるか-

今年に入り、Facebookがますます頻繁にメディアに取り上げられています。
1/15に公開となった映画『ソーシャルネットワーク』の影響も大きいですね。
「世界の6億人と繋がる!」と言われても、超ローカルな私にはどうもピンと来ないところもあります。

私の周りでも「登録しっぱなしだったけど、そろそろ使ってみよう!」という方が増えました。

ここで!
「私の周り」というのがポイント。
話題になっているのも、実はまだごく一部
あくまでネット、Twitter等のソーシャルメディア、会社の外での活動に
興味がある方に限っての、「話題」です。

関心を持っているがゆえに、関連する情報が目に付くし、知らぬ間にチェックしているのです。
だから気になる(私含め)。「うわーみんな使ってるのか」と何となく感じる。

1億3千万人で均せば、意外に盛り上がっていないのが現実。
若い方に「Facebookって初めて聞いたよ」「Twitterって何のためにするの?」
言われるのも珍しくない。
いわんやスーパーにいる主婦の方々をや、です。
証拠にテレビやラジオではFacebookを殆ど見たことがありません。
経済誌やコンピュータ関連のサイトや本が中心です。

以下、日本におけるFacebookの今の分析と、今後の予想です。
あなたの予測と比べてみて下さい!

1.Facebookを流行らせたいのは企業側

ブームとは、仕掛け人がいて、あるポイントを超えれば口コミ(+メディア)で自然広がっていくもの。
今の状況は、既に飽和点は超えていて、誰かが無理やり利用者を増やそうとしている印象です。
「どうしても」という必要性を感じる人はもう使っている。

では利用者を増やしたい考えているのは誰か?

企業。とくに大企業です。

なぜなら、FBは(A)無料の宣伝ツール(B)最強のマーケティングツール-として
物凄い力を持っていると考えます。

(A)宣伝ツールとして

知名度のある大企業ほど「ファンページ」とよばれる自社ページに人を呼びやすい。
「見たことのあるもの」「使ったことのあるもの」に親近感を持つのは必然です。
集まった興味がある人に好きなだけ販促をかけられ、顧客のフィードバックも実名で行われる。
全て無料で!!

(B)マーケティングツールとして

(A)にましてすごいのが(B)。
企業は自社のページの顧客(ファン)の性別・年齢・居住地・興味関心・実名まで
容易に入手することができます。
しかも無料で!!
このデータを商品・サービス作りに生かさない手はない!と考えるのが健全な企業です。

これだけパワーをもったツールをページ管理の人件費だけで利用できる。
利用者の母数が増えるほど、自社の顧客を増やすことができる
そりゃあ一生懸命広めようとするわけです。

その結果が今の報道過熱。
出版社やメディアは当然「話題になるもの」を報じます。
多くの企業も一生懸命ネタを提供する。
その結果が、報道の大きさにユーザーがついて行っていない現状。
本来なら「ここが良い!」という噂が広まって浸透していくはずです。

余談ですが、大企業を中心に採用情報も当然のごとくFBで発信されるようになり、
学生の利用意識を高めるのでは?と見ています。
実際に「Facebook枠」も検討されていると聞きました。

なんとなく、「世界の企業に遅れたくない!」という気持ちも見え隠れします。


2.真に競合するのはmixiではなく「時間」

mixiと競合する一番の理由は、「使っている友だちがカブる」ことです。
FBを始める時、多くの人はmixiのメンバーに声をかけます。

両方とも同じ使い方をするならば、どちらかは必要がない。
元々の友人の方が多い「mixiの方がいいや」となるのです。
従って楽しんで使うためには、それぞれの役割を意識することが大切だと考えます。
だから私は他のメディアとの「同期」はしない派(好みであって正解ではありません)です。
手がかからなければ、人は自然と使わなくなる
どのメディアも一緒ならば、見て下さる方も自分も飽きてしまいます。
チャンネル回してどこも一緒だとガッカリしますよね。

私は2つのメディアの役割を
mixi      → コミュニティベース
Facebook →人ベース

と位置付けています。決定的に違うのは-
コミュニティベースはグループへの参加ありき
人ベースとは、人同士のコミュニケーションが中心であること。
Twitterも全然別です。こちらはやや一方的な反面、とにかく速い。

そして最終的に競合する要素は時間です。
mixiもFBも携帯電話で使えますが、やっぱりPCでなければ良さを発揮しきれません。
Twitterとの決定的な違いでもあります。
 
家に帰ってフウ…とPCを開いたとき、どのサイトを見るか?
モノが違えばどれも使いたい。時間は限られており、それも無理。
もっと時間があれば-という方も多いのではないでしょうか。
私事ですが、mixiは今年に入って止めました。

つまるところ、使うための時間を作ろうと思うか=時間投資の問題です。
その選択だと思います。

【補足】

ホントに実名がFB参加への壁になっているか?

という議論に関しましては、
過去の記事:“実名公開の「抵抗感」と日本文化”をお読み頂ければ幸いです。