『SHARE』という本を読んで考えました。

社会的な「共有」が益々盛んです。
何でも買うのではなく、一緒に使おう!という動きです。
交換・共同所有・リユース…全て共有の仲間です。

これは今に始まったことではありません。
人間は太古から「物々交換」で生きてきました。
無いものは借りる時代が日本にもあったのです(その方がずっと長い)。
「お味噌が切れたから、お隣さんから借りてきてちょうだい」という台詞も、そう昔のものではありません。
テレビも電話も、持っている家に借りに行ったそうです。
学校のバザーだって場所の共有とリユースの典型。

それなのに、なぜ今「シェア」が騒がれているのか?

私は「借りることへの恥」が、経済成長を通じて醸成されてきたからだと考えます。
人々の生活が豊かになるにつれ、どんどん欲しいものが買えるようになった。

お隣さんに負けたくない!
あら、うちにもありますのよ(高貴な微笑)
せめて人並みに…

人と比べる気持ちが強くなり、持っていないことが「恥ずかしいこと」になった
同時に、借りることが「恥」とされた。
それは相対的な敗北を意味した。

とまあこんな流れです。
しかし現在、市場には商品と選択肢(情報)が溢れていますね。
もう選ぶのだって面倒。
多忙な現代人にはそんな時間も無い!(楽しいはずの買い物が負担になることも)
だから人のおススメで決めたり、さらには買うことを止めることが増えているのだと思います。

そんな悩みを解決してくれるのが「シェア」。
本にもありましたが【低コスト(価格・管理)+環境に優しい+人と繋がれる】という良いこと尽くしのシステムなのです。

車なんて借りればいいさ!
パソコンもソフトもオフィスだって買わなくていい!
本や検索より、コミュニティの人に聞いた方が早いんだよなぁ…

みんながそんな気持ちに傾いてきているというのです。

私はシェア流行の一番の理由は「人とのふれあい」にあると思います。
共有とはモノだけではなく時間や思い出、感情を共にすることです。
長い間、競争と羨みでギスギスしてきた社会において…人間的なものが強く求められているのでしょう。
人は人を求める。ハートを通じてあらゆる社会の歪みがリバランスされていく…そう信じたいです。

私達は気づかない所で、既に多くのものをシェアしています。
このブログだってそうかもしれませんね。
さしあたっては、本の交換会が出来たらなぁと思っています。

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